2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

敗れても尚際立つ貫禄

王者の行進に立ちはだかったのは牝馬の切れ味でした。 ゼンノロブロイと横山典弘の競馬はまさに王者の競馬だったことでしょう。直線前が壁になり窮屈になる場面こそありましたが、3、4コーナーより直線半ばまで末脚を貯めるのは戦前の作戦通りだったはず。…

天覧競馬

何の不利もなく内ピッタリを通って来た。 ヘヴンリーロマンスの勝因はそれだけでしょうか。レースの上がりが33秒6という超スローペースの競馬。自身の上がりが32秒7。ゼンノロブロイの上がりも同タイム。なるほど、通ってきたコースの差が勝因という評価も…

扉のカギは

快挙の上に快挙は達成されるか。スイープトウショウが再び牡馬混合中距離G1に挑戦します。 ひょっとするとエアグルーヴの天皇賞制覇以上の快挙だったかもしれません。6月26日春のグランプリ宝塚記念。前走安田記念で2着と健闘し牡馬相手のG1クラスでも…

本当に強いのか。

「天才が選んだ」。そう言ってしまっても差し支えないでしょう。リンカーンが武豊を鞍上に迎え、秋の天皇賞で初戴冠を狙います。 思えば評価の難しい馬です。近親にフサイチコンコルドを持つ良血一族とはいえ、調教駆けしない性質がまずデビュー戦での馬券取…

天井知らず

「遅れてきた大物」と称したらよいのでしょうか。 7歳の秋を迎えたサンライズペガサスが最高の舞台に立とうとしています。同じレースでも中山が舞台だった4歳で迎えた秋の天皇賞とは違います。舞台は府中の2000m。よもやの早仕掛けから直線末脚を失う騎乗…

王者の行進

歴史が刻まれ祭りの後、とは言ってられないのが競馬です。 レースのランクで測るならば菊花賞よりも歴史と権威のある秋の天皇賞が今度は目前に迫っています。昨年度代表馬ゼンノロブロイがここで満を持して秋競馬に参戦します。昨年秋の古馬中距離G1グラン…

菊花賞で歴史が刻まれた日曜日

「世界のホースマンよ見てくれ、これが日本近代競馬の結晶だ!」 英雄はその蹄の音のように静かに、そのしなやかな肉体のように雄々しく、その勝ちっぷりのように衝撃的に、大仕事をやってのけました。ナリタブライアン以来11年ぶり史上6頭目の3冠馬、無敗…

菊花賞を目前に控えた土曜日

「赤い大輪がうす曇りの京都競馬場に大きく裂いた!」 無敗で3冠馬を達成したシンボリルドルフには「史上最強馬」という言葉がよく似合います。スーパーカー・マルゼンスキーや悲劇の超特急サイレンススズカ、そして怪物クロフネなど、「史上最強馬」と呼ば…

変則3冠馬

牝馬にしてダービー、菊花賞を勝ち、更にオークスをも制しいわゆる変則3冠馬になったのがクリフジ。セントライトの翌年に出現し、他の牡馬を圧倒するレース振りで勝ち鞍の山を築き上げました。当時の文献によれば同馬の評価はセントライトに並ぶものだった…

菊花賞を目前に控えた金曜日

戦前の名馬にして、日本競馬史上初めての3冠馬となったのがセントライトです。 デビュー2戦目で皐月賞に当たる横浜農林省賞典四歳呼馬を制覇。4連闘となった7戦目でダービーを今現在になっても破られていない最大着差8馬身で2冠目。休養をはさみ、今度…

菊花賞を目前に控えた木曜日

「シンザンの3冠馬が達成されます。シンザンの3冠馬達成!」 戦後初の3冠馬シンザンの菊花賞から今年で41年が経過します。19戦15勝2着4回という、日本競馬史に残る輝かしい成績を残したこの馬。反面、見栄えのしない馬体に勝っても能力を感じさせないよ…

菊花賞を目前に控えた水曜日

「弟は大丈夫だ!」 およそ前例のないような強さで3冠レースを全てぶっ千切り制したのが、今現在のところまでで最後の3冠馬でなっているナリタブライアンです。 その有無をも言わさぬ圧倒的なまでのパフォーマンスは、極めて単純明快かつ衝撃的でファンの…

菊花賞を目前に控えた火曜日

「大地が、大地が弾んでミスターシービーだ!」杉本清アナウンサーの実況も語り草ですが、本当にミスターシービーの菊花賞はとんでもないレースでした。 いつも通り、スタート直後から後方に控えたミスターシービーは、例によって3、4コーナーで先行集団と…

菊花賞を目前に控えた月曜日

さて、いよいよこの日記のタイトルの所以ともなった、「英雄」ディープインパクトの出番です。 前哨戦の神戸新聞杯は見事の一言でした。過去幾多の名馬が泣きを見た秋初戦。寒冷地方の動物「馬」にとって夏の暑さは大敵であり、夏負けで体調を崩し、調整もま…

ミスをしなければ

勝ったのは天才でした。 見た目にはローズSの再現。しかし、それよりもはるかに密度の高い内容。前走折り合いを欠いて行きたがったラインクラフトは、今回も道中若干首を上げて行きたがる面を見せましたが、全くの許容範囲内。地力だけで先行馬を捉えて直線…

おどろき

本日豪州で行われたコーフィールドC(G1・2400m)で、日本から遠征したアイポッパーが藤田伸司騎手鞍上に出走。僅差の2着に粘る健闘を見せたとのことです。 アイポッパーといえば、サッカーボーイ産駒で、今春その素質が開花した遅咲きのステイヤー。G…

再戦

春の3歳マイルG12勝のラインクラフトと、絶好調エアメサイアが再び対決します。 それは同時に今春シーズンは完全にG1戦線の中心にいた福永祐一と、天才武豊の再戦であることをも意味します。前哨戦であるローズSは、ラインクラフトが久々だったことも…

G1を超えるG2

過去、幾多の名勝負を残してきた毎日王冠。秋のG1ロード直前という実施時期と1800mという手ごろな距離形態も相まって、中距離とマイルの強豪馬が出揃うことが多く、ある意味ではG1本番以上に見所のあるレースといっても過言ではないでしょう。 さて、今…

香港の風

春に敗れた2頭はいませんでした。しかし、サイレントウィットネス陣営にとっては雪辱を晴らしたという思いが強いでしょう。17戦無敗のスプリント戦で、見事改めて香港史上最高の英雄はその実力を知らしめました。 他の追随を許さない抜群のロケットスタート…