再戦

春の3歳マイルG12勝のラインクラフトと、絶好調エアメサイアが再び対決します。
それは同時に今春シーズンは完全にG1戦線の中心にいた福永祐一と、天才武豊の再戦であることをも意味します。前哨戦であるローズSは、ラインクラフトが久々だったこともありやや道中行きたがる面を見せてしまい、ゴール寸前差し切ったエアメサイアの能力は認めはするものの、決着は本番へ持ち越しのムードが高まりました。今回、両馬ローズSより中3週の間隔が開く絶好の臨戦過程となるはず。瀬戸口調教師、伊藤雄調教師の両名伯楽の仕上げにも狂いがあるとは思えず、もはや言い訳は出来ません。完璧な形でのジョッキーへのバトンタッチが見込め、ローズSで見られなかった名手同士の対決が今度こそ見られそうです。
武豊は最終追い後の共同インタビューで軽くジャブを振るってきました。自身の会見終了後引き上げる際に次の会見を待つ福永祐一と出くわして、「調子はいいけど、相手(ラインクラフト)の実績が一枚上手ですからって言っておいたから」(武豊公式HPより) と一言。冗談を含んだ発言とはいえ、レース前に心理的にけん制を仕掛けるところはさすが天才、抜け目がない。されど福永祐一も一介の運だけでG1勝ち星を量産してきたわけではありません。お返しとばかりに「馬の実績はこっちが上かもしれませんが、騎手は向こうが断然上ですからと言っておきます」(同)
ひりつくような勝負はもう始まっています。