天覧競馬

何の不利もなく内ピッタリを通って来た。
ヘヴンリーロマンスの勝因はそれだけでしょうか。レースの上がりが33秒6という超スローペースの競馬。自身の上がりが32秒7。ゼンノロブロイの上がりも同タイム。なるほど、通ってきたコースの差が勝因という評価もアタマ差の大接戦を考えれば納得のいくところかもしれません。
しかし秋の天皇賞という歴史と伝統、そして権威のあるレースはフロックだけで勝敗を分けられるほど容易いものでしょうか。2000mに短縮されて以降、まぐれで秋の天皇賞の勝ち馬と成りえた馬がいたでしょうか。ヘヴンリーロマンスは自身最高の競馬をして勝つべくして勝った。勝ち時計の遅さやそれに付随する異常な上がりタイムの速さなど、同馬の天皇賞勝ちの評価を下げる要因になりはしません。