マーメイドS

穴っぽく行きます。

◎ウェディングフジコ
ベッラレイア
リトルアマポーラ
×レインダンス
レッドアゲート
ニシノブルームーン

◎ウェディングフジコ。長期の休みもなくコンスタントに使われて来て通算出走回数30戦とキャリア豊富。クラス問わず安定した戦績を残しており入着を逃したのも僅かに4回。勝ち切れないのが玉に瑕でしたが、ここへ来ての充実振りには目を見張るものがあり、3走前には後にダービー卿CTで僅差2着するマイネルファルケの0.1秒差2着。続く府中Sでは惨敗を喫しましたが返しのパールSで勝利し溜飲を下げました。スタートも早く好位から競馬が出来るセンスの良さがあり、尚且つ溜めれば溜めただけ切れる瞬発力もあります。52kgのハンデならばG1馬相手でも引けを取らないであろうとみて、本命に推しました。
ベッラレイア。父同様、雨に泣かされ続けてきた悲運の実力馬ですが、今回はどうやら良馬場で競馬が出来そうな情勢。元々ウオッカダイワスカーレット擁した最強牝馬世代No.3の評価を得ていた馬で、存分に自身の末脚を発揮出来る阪神の舞台であれば忘れかけている勝利の美酒に酔える公算は高いでしょう。
リトルアマポーラ。現4歳牝馬世代ではトップの評価ですが、今年に入って若干低迷気味。とりわけ前走ヴィクトリアMの内容が不満にうつります。トップハンデの不利を跳ね除けてこその強い馬ですし、それが出来る馬と見てはいるのですが、今回は近走の内容+ハンデ頭ということで評価を下げました。
×レインダンス。3歳時の秋華賞ではダイワスカーレットウオッカの間に割って入った実力馬。ベッラレイアにも先着しており侮りがたい存在。前走阪神牝馬Sはいかにも距離が短く、それでも6着に踏ん張って見せたのは現在の充実を物語っているように思います。スムーズに運べれば勝ち負けも。
以下、レッドアゲートニシノブルームーンまで。3連単フォーメーションで5,9を1着、5,8,9,16を2着、4,5,8,9,10,16を3着。

結果

大外れです。難しい・・・^^;

CBC賞

プレミアムボックスが久々の重賞V。勝ち鞍の全てが1200m以下で追い込み脚質の割に小回りコースを問わない小器用さがここで活きました。ここ2走がともに5着でしたがレースぶりは明らかに向上してきており、12番人気は盲点だったということなのでしょう。決め脚勝負の馬に乗せた時の鞍上鮫島良太騎手の好騎乗も特筆すべきところでしょう。
2着エイシンタイガー。3歳馬でしたが好調持続しており勢いと軽量で歴戦の古馬相手でも見事な快走。キャリア豊富でこれ以上の上積みがあるかどうかが心配のタネです。
4着に1番人気のソルジャーズソング。スタート一息で道中もやや追走に苦労する場面が。上位3頭にはスムーズさで遅れをとった印象でした。

エプソムC

シンゲンが重賞連勝。道中速いペースで流れた展開を中団から追走。終始折り合い良くレースを進めることが出来、直線では前に人気ヒカルオオゾラを見ることが出来る絶好のパターン。藤田伸二騎手の右ムチに応えて鋭く伸び切り最後は1馬身1/4差。マイナス10kgも時期的なもので細くは見えず、むしろきつい調教が出来ずに絞りきれなかった馬体が引き締まってきた印象。すぐにG1をというのは厳しい注文ですが、秋以降の充実次第で分かりません。注目。
2着ヒカルオオゾラ。道中は前走の昨年のVTRでも見せられているかのような掛かりっぷり。折り合いに不安のある同馬の弱点を曝け出してしまい、ラスト急激な失速もありえる内容でしたが、最後まで踏ん張って見せて2着確保。勝ち馬との差は道中スムーズだったかどうかしかなく、むしろ負けて強しの印象。G1挑戦へは賞金がいかにも足りませんが、やはり抜きん出た素質の持ち主であることはアピールできました。シンゲン同様キャリアが浅く今後いくらでも伸びシロがありそうで楽しみ。
3着キャプテンベガはそろそろ成長も頭打ちでしょうか。絶好の展開に見えましたがここまでが精一杯というような内容。4着ショウナンラノビアはグリーンベルトを通れたとはいえ速いペースを引っ張ってのものだからこれは立派な内容。夏のローカルに出走するようならば要注意の一頭になるでしょう。5着トウショウウェイヴは少々伸びあぐねた格好。次走に評価は持ち越しでしょう。

CBC賞

本命の根拠と買い目のみ。
◎ソルジャーズソング
○コウユーキズナ
▲ウエスタンダンサー
×カルナバリート
モルトグランデ
▽スピニングノワール
▽メイショウキトリ
▽プレミアムボックス
アーバンストリート

◎ソルジャーズソング。高松宮記念3着を素直に評価。前走京王杯SCでは若干掛かり気味の追走で直線も流れ込むような形でそう差のない8着。得意の中京1200mで鞍上安藤勝己騎手となれば勝機と見ます。馬単14の1着流し。

結果

東京の安め的中です。波に乗ってゆきたいですね。

エプソムC

◎シンゲン
ヒカルオオゾラ
▲トウショウウェイヴ
×マストビートゥルー
▽ダイシングロウ
キャプテンベガ
ホッコーパドゥシャ

◎シンゲン。素質馬が本格化。体質が弱く出たとこ勝負だったこれまでとは異なり、順調な調整が出来ている点が強調材料。調教もここへきてビシビシとやれているだけに、57kgでも更なる上昇が見込めます。前走で下した相手を考えても、ここは負けられないところですが、ヒカルオオゾラの素質も侮りがたい。
ヒカルオオゾラ。ほぼ◎に等しい対抗。前走は超スローペースで瞬発力比べとなり、G1級メンバーに切れ負けした分の6着。折り合いに不安を持つ同馬にとっては位置取りにも気を使わなければならず、明らかに不向きな展開でした。エプソムCは昨年2着の実績がありますが、そこでも折り合いを著しく欠き、速いペースをほぼ逃げるような形で引っ張り、ラストは失速。それでも重賞3勝のサンライズマックスにそれほど負けた訳ではなく、条件さえ揃えばいつ重賞を勝ってもおかしくはありません。若干時計の掛かる馬場となっている現在の東京コースも向くはずです。
▲トウショウウェイヴ。前走はスタートから出て行かず、最後方から追っ付け通し。全く競馬をしていない印象で度外視出来ます。今回はその反省を踏まえて変えていた調整パターンを元に戻したとのこと。直線の爆発力はこの面子に入っても見劣りせず、スムーズな競馬なら。
×マストビートゥルー。大阪城Sの勝ちっぷりがお見事。オースミグラスワンなど重賞の常連も顔を連ねており、重賞に入ってもと思わせました。大阪杯ではG1級のメンバーに遅れをとり、前走は悪コンディションの中での競馬で、人気を落としていることを考えれば狙って損はなさそうです。
以下、ダイシングロウ、キャプテンベガ。馬体重次第でホッコーパドゥシャ3連単フォーメーション8,12を1着固定、2、8、12、16を2着、2、5、8、10、11、12、16を3着に。

安田記念2

2着ディープスカイウオッカの後方に取りつき流れに乗った道中。常に気持ちを前面に押し出しながら走るウオッカが何かアクシデントでもない限りは後方に下がってくることはありえず、狭い馬群の中に位置しても至ってスムーズな追走。この時点で既に四位洋文騎手の好騎乗と評価出来るのですが、更に直線他馬がウオッカをマークするが故に密集した内側の馬群から、只一頭抜け出せるスペースを探り当て、尚且つウオッカを外に追いやって馬群に詰まらせる一石三鳥までやってのけました。騎乗だけで言えば出走全騎手中ダントツでほぼパーフェクトな乗り方。
しかしレッドディザイアでのオークスの時と同様。今の完成されたウオッカの前では四位騎手の完璧な騎乗も、それに引き出されたディープスカイの高い競走能力も、相手が悪かったという一言で片が付けられてしまいます。プラス14kgの馬体重からも分かるとおり、次走宝塚記念を見据えた仕上げだった点に救いを求めることは可能ですが、レース後に残ったのは如何ともし難い実力の格差。ウオッカ宝塚記念出走を表明して来ない限りは主役でしょうが、もし出走してくるとなれば逆転には相当の努力を要することとなりそうです。実力は示しました。
3着ファリダット。道中後方に置かれてしまうのはいつもの通り。そこからでも掛かってしまうのがこの馬の厄介な気性なのですが、久々の騎乗だった安藤勝己騎手はその傾向を掴んでいたのか、上手になだめて最後方ながらも折り合いはピタリと付いていました。直線は外目へ突っ込んで行き難なく馬群の隙間を縫って出てあわやのシーンを演出。先行馬が速いペースを刻んだとはいえ、展開で恵まれたとは言い難い内容。G1級で通用することが分かった点が何よりも収穫です。
4着カンパニー。速いペースに慌てることなく後方で待機し、終始スムーズな競馬。昨秋天皇賞でタイム差なしの4着に飛び込んだこの馬の瞬発力が鞍上横山典弘騎手によって存分に発揮されましたが、またしても4着。G1獲りには実力プラスαが必要ということなのでしょう。高齢ですがまだまだ衰えを見せていないため、あきらめて欲しくはありません。
7着に3番人気のスーパーホーネット。スムーズな競馬が出来たとは思いますが、伸び切れませんでした。ひょっとするとスローの追い込み馬なのかもしれません。速いペースに末脚を削られた印象だっただけに。
9着スマイルジャックは出負けから一か八かの後方勝負。直線は最内に突っ込んでギャンブルに打って出ましたが、前の馬に躓いて審議の対象となってしまい完全に裏目に。手応えが良かっただけに残念な結果でしたが、この馬自身も力をつけてきており、今後が楽しみになりました。

安田記念

"レース巧者"という鬼に金棒を身につけたウオッカに残された、恐らく唯一の弱点であろう大跳びであるが故の馬群に入ってしまった時の不器用さ。内の3番枠を引き当てたことはゲートの良い人馬にとり有利に働くはずと思われましたが、最後の直線では前が壁になり内も外も出られる状況にはなく、圧倒的人気を背負う馬の宿命と試練がウオッカに課されることに。他馬に翻弄されもがくウオッカを尻目にディープスカイがこの状況下でただ一頭、内側馬群のスペースを見つけ敢然と抜け出し、外からは後方で末脚を溜めたファリダットとカンパニーが先行集団に迫る。誰の目にも勝負はついたかに見えましたが、武豊騎手には確信があったようです。"スペースさえ見つけ出せれば間に合う"。直線入り口では後方に位置していたディープスカイにインを取られて自分は馬群の真っ只中。騎乗ミスというより他にない、非難は浴びても賞賛されるに到底値しない、天才らしからぬ乗り方。しかし、ミスの中にも確かな光明を見つけ出すのも天才の天才たる所以。自身も「意外に冷静でした」と振り返るとおり、残り200mを切るまで慌てた素振りなど全く見せず、ウオッカがその大きなストライドを存分に伸ばせるスペースを探しました。後方でスペースのない状況の中でも無理に突っ込んだがために躓き、審議の対象となってしまったスマイルジャック岩田康誠騎手とは対照的。
負けられない責任感も絶対に勝ちたいという欲望も全て打ち消して、あくまで騎乗馬の走りやすい状況を創り出すことに終始した、ミスからゴール板までの武豊のファインプレー。ことラスト400mの騎乗に限定すれば、素晴らしい騎乗だったと断言しても良いでしょう。流石。
しかしそれは全てウオッカの能力に依存された評価。"馬に助けられた"。まさにその通り。常識外のレースはこの最強の名牝がその超弩級の実力で彩ったものに違いありません。ドバイ遠征での滞在を経験したことにより、類稀なる競走能力にどっしりとした精神力が兼ね備わって、サラブレッドの理想型と呼べるまでに成長しています。レース後武豊騎手は「この馬よりも強い馬がいるのかなと正直言ってそう思います」と大勢のファンの前でコメント。あのディープインパクト春の天皇賞でこれも常識外の競馬をして勝ったレース後のコメントとダブります。衝撃の英雄の背中を唯一知る男が、この牝馬の能力がもう最強馬の域にまで上り詰めて来ていることを肌で実感しているのでしょうか。ここへきて宝塚記念への出走が陣営から示唆されているようですが、直線でその雄大で軽やかな四肢を最初から最後まで気持ちよく伸ばすことが出来れば、衝撃の名牝伝説が後世に語り継がれる場面が生まれるかもしれません。とにかく、ウオッカは強かった。