中山牝馬S

キストゥヘヴンが有終V。今季絶好調横山典弘騎手の手綱に導かれ、直線内ラチ1頭分あるかないかの狭いスペースを割り、力強く抜け出しました。デビュー以来目立った故障もなくコンスタントにレースに使われて来た名牝も、これで引退。最後の最後で完成された印象。強いイメージのまま去ってゆくのは何とも心地良いものです。2着はピンクカメオ。実力馬も近走冴えず15番人気の低評価。逃げの手に打って出てこれに見事反発しました。展開に恵まれた面が大きいとはいえ待望の結果。今後の上昇度如何によっては、5月のG1ヴィクトリアマイルも楽しめそうです。結局G1馬による1、2着でした。
もう一頭のG1馬トールポピーは10着。休み明けプラス14kgの馬体はフックラとして見せましたが、やはり若干余裕のある馬体。ゲートは悪くなくテンのスピードの乗りもまずまず。直線伸びを欠きましたがレース内容に進境が見られ、叩いた上積みが見込まれる次走以降の巻き返しに期待が持てます。リビアーモとヤマニンエマイユは展開が向きませんでしたが、大外を回して2頭とも速い上がり(3ハロン前者35.5、後者35.4秒)を発揮した内容、2頭とも府中に実績が集中している点から、東京コースに変わればすぐに出番がまわって来そうです。シンガリ負けヤマニンメルベイユは今回は度外視です。