マーメイドS

コスモプラチナが重賞初V。単騎のマイペースで逃げることが出来たことが最大の勝因なのは確かでしょうが、積極的な競馬をさせたら右に出るもののいない和田竜二騎手のコメント通り、ハミが抜けて”行き過ぎず、溜めすぎず”終始リラックスした競馬をし、そして2番手以下と常時3、4馬身以上の差を付け、追走する後続馬達に脚を使わせることが出来た点も特筆事項です。勝ち時計2.00.2は開幕週を考えれば遅い部類に入りますが、一番遅くて12.6秒というラップタイムが示す通り、よどみないペースを刻みました。ラストも12.4秒でまとめて華麗に逃げ切り。鞍上の好プレーが光りました。毎回この好走を続けられるかどうか分からないところが判断を迷わせますが、人気薄の時に狙って損のない馬かもしれません。
2着ニシノブルームーン。切れる脚こそありませんが大きくバテない平均ペース型。コスモプラチナの演出したよどみない流れの中で最後浮上しました。とはいえキャリアの浅い5歳牝馬のここへ来ての充実ぶりたるや目ざましく、賞金加算でこの夏のローカル開催で惑星となることでしょう。
3着にG1馬リトルアマポーラ。この内容をどう受け止めるか。56.5kgのハンデ頭で実力を示したと見るべきか、それともこの面子でこの遅い勝ち時計で3着止まりだったことをいまだ不調の只中にいると見るべきか。昨年54kgだったとはいえ自ら積極的に動いてG1を制覇した内容を考えると、この斤量でもこの展開でも勝たなくては、というのが私の評価です。
4着に1番人気のベッラレイア。積極的に中団より前めの位置につけるものの、終始手応えは冴えず直線も伸びを欠きました。高い評価を受けた3歳時と較べると気象的に落ち着いて来ている印象で、それが闘争心を削ってしまっている悪いパターンに嵌っているのかもしれません。これを実力とは思いたくないだけに。
期待したウェディングフジコは7着。スタートも良く先団で折り合いベストな競馬。直線も一瞬前を捕まえ切れる脚色に見えただけにその直後、失速してしまった理由は何なのでしょう。コスモプラチナの後続に脚を使わせる逃げの術中にはまってしまったとも言えましょうが、2000mに勝利実績こそあるもののクラスが上がって潜在された距離適性が出てしまったのかもしれません。もう少し短い距離で再考したいと思います。

それにしても

馬券は完敗でしたな。