中山記念

カンパニーが連覇。かつて上がり3ハロン32秒台を記録したことのある、超弩級の瞬発力型に2番手からの競馬をされては、他馬には付け入る隙もありませんでした。単騎でスローの逃げを展開したキングストレイルを、直線で難なくパス。迫ってくる後続馬も完封。G?では役者が違うと言わんばかりの快勝でした。最大の勝因はスタート。昨秋、テンにもたつく癖を見せ始め、GIの大舞台で不本意な後方待機策を強いられ続けた古豪の巻き返しを、この春は存分に見られそうです。
2着はドリームジャーニー。小柄な馬体の持ち主で、もう少し馬格があればと、どうしても思えてきてしまうのが同馬。しかし、待望の馬体重増だったかに思えた、デビュー以来最高434kgを計測した前走AJCCが、まさかの惨敗。無駄な肉はなるべく削ぎ落として、瞬発力を研ぎ澄ますような調整方法が、この馬にはもっとも適しているようです。今回、前走AJCCの惨敗から6kg絞って428kg。不得手と見られた滑るような馬場でも、好走の条件は充分でした。昨年安田記念を目標にして成績低迷を招いたので、今後は宝塚記念を目標とした中距離路線を歩むことになるでしょうか。3着アドマイヤフジは実力通りの結果。川田騎手は1コーナーでの攻防に敗因を求めましたが、もし、同馬がカンパニーと逆の位置で折り合いをつけることに成功していたとしても、恐らく敵わなかったものと思います。4着は単騎逃げのキングストレイル。絶好の展開でしたが、ゴール前の粘りが無いのは気になります。個人的には馬体重にその原因を求めたくなるのですが、陣営はこのままで良いという判断。まぁ、仕方ないでしょうね(苦笑)。5着がエアシェイディ。中山1800mが向かないというよりも、2000mを超える距離に、すっかり馴染んでしまっている印象を受けました。