共同通信杯

ブレイクランアウトの勝利は順当なもの。それにしても2戦続けて2000mを好時計勝ちしているトーセンジョーダンを退けて一番人気に支持されるとは驚きでした。武豊騎手と松岡騎手、ネームバリューの差もまだまだあろうかとは思いますが、結果は人気通り。ファンの見る目は確かですな。
武豊騎手は3度目の騎乗で今回は言い訳のきかない条件だったはず。蓋を開けてみれば、内々のポジショニングから直線で開いたスペースに馬を誘導するだけの、楽な競馬。アドマイヤムーンで勝利した共同通信杯を彷彿とさせるかのような会心の騎乗で、これ以上望めないぐらいの快勝でした。「内々を周ったから上手い」などというような単純極まりない評価ではなく、一瞬の決め手と狭いスペースを割って入れる小起用さを持つ、馬の特徴を熟知しその全てをレースで発揮させたという点で、完璧でした。
トーセンジョーダンは瞬発力を問われるようなレース展開に不向きな馬であることがはっきりとしました。次走に繋がるレースではあったと思います。3着に健闘したトップカミングはシンザン記念勝ち馬アントニオバローズの評価を間接的に上げました。本馬に関しても大崩れしない末脚はこれからのレースで要注意すべき存在です。マッハヴェロシティとシェーンヴァルトは評価が難しくなりました。ブロスアンドコンズはキャリアの割に気性が幼すぎます。伏兵陣の中で期待されたショウナンアルディにしても同様でしょう。