クイーンカップ 〜踏みとどまる〜

イクスキューズが好位から押し切りました。3歳のこの時期にしながら既にベテランのごときキャリアを積み重ねているこの馬ですが、どうやらそのローテーションが功を奏している模様です。レース振りの進境が著しい。前半ムキになる面も見られましたが遅い流れにもスンナリ対応して見せ、良い手ごたえのまま外からきたカタマチボタンの動きに合わせて追い出されると、北村宏騎手の手綱に見事に反応。これまでの追って甘いイメージを払拭して見せました。脱落しかけた桜花賞主役組にもこれで踏みとどまったといえるでしょう。
カタマチボタンは安藤勝人気もありやや過剰評価の1番人気。負けはしましたがやはり芝1600mのもち時計の速さが示すとおり実力は確かだったわけです。本賞金を加えてこちらも桜花賞路線に乗りました。しかし逆転にはもうひと成長必要でしょう。ハロースピードは最速の上がり33秒9を繰り出して差を詰めましたがこの遅い流れでは3着も致し方なし。それにしても前がつかえる場面の多い馬です。大跳びの走法からみても馬群は不得手とするところでしょうし、外めをゆったりと回れるようならばすぐにでもチャンスが回ってくるでしょう。しかしここで賞金を加算出来なかったのは後々痛手となるかもしれません。桜花賞の出走権はトライアル3着以内で確保出来ますが、本番で権利を得られないとその先、つまりオークスは抽選対象となることが今のところ濃厚なだけに。