歓喜に内包された1つの教訓

完勝による日本馬のワン、ツーフィニッシュには、日本競馬を見ている者として、奇をてらうこともない素直な喜びが喚起します。日本の馬のレベルの高さの証明。SSの孫の海外GⅠ制覇による日本独自の血統繁栄の展望など、考えれば考えるほど、この勝利は我々にとってプラス作用となることばかりが浮き上がってくるようです。
しかしながらこの勝利は、先人たちの過去の失敗が経験という財産となりもたらした結果であることを忘れてはならず、日本競馬界はこの勝利を経験として更なる財産の構築に励み、今後の海外挑戦の手引きの充実化を計る必要があります。叩き2戦目。敗戦をバネにした本番での快走。今回快挙を達成した2頭も、日本のGⅠを持ち去ったテイクオーバーターゲットもそう。この歓喜の中に内包された1つの教訓を見落としてしまうと、今後も失敗は繰り返されるはずなのです。