フレミントンの機嫌はどうだ

ゴール前残り200mを切ったあたりで、完全に外国の、しかもほんの十数年前までは競馬の後進国に甘んじていたはずのアジアの島国からやってきた2頭のマッチレースとなり、ゴール版を過ぎてその2頭の鞍上がガッチリと握手を交わした時、オージーたちの気分はどんなものだったのでしょうか。1世紀以上の歴史と伝統を持つメルボルンカップは、このレースのためだけに祝日が設けられているほどの重みが誇る通り、まさに豪州最高峰のレースとされており、日本のジャパンカップ有馬記念を外国馬に持っていかれるのとでは、まるで意味が違うわけであります。
デルタブルースの56kgは出走メンバー中2番目に重い斤量。しかしながら好スタートから2、3番手に位置取り、直線入り口で先頭に立つとグングンと加速、後ろから迫ってきた僚馬ポップロックの追撃を受けると更に末を伸ばして見せました。まさに文句なしの勝利。ケチのつけようもありません。テイクオーバーターゲットで日本の短距離界を制圧して見せた豪州競馬でしたが、よもやホームアドバンテージのある、しかも国内最高峰のレースでリベンジを受ける格好となるとは。興味本位ではなく、悔しさの単位、はたまたは賞賛か、外国馬にも開かれている日本のGⅠレースでのリベンジなど今後の展望を含め、様々な意味で、その胸中を聞いてみたい。続報を待ちます。