阪神大賞典

アサクサキングスがV。直前の激しい降雨により上がり3ハロン40秒6を要する極悪馬場。跳びが大きく道悪では宝塚記念で左右に著しく寄れた前科もある同馬が、この消耗レースの接戦を制して見せたのは昨年からの上昇を裏付けます。インの中位からレースを運べた点からも、自在性が更に増した印象です。四位洋文騎手の好騎乗も光りました。コース適性は京都にあるとは思いますが、本番は高速馬場になりそうな気配ですので、その辺りの評価をきっちりと見定めたいところです。個人的には得意のコースで高速馬場になる天皇賞よりも、ベターなコースで得意の馬場になりそうな、宝塚記念の方が向くものと見ています。2着はハナ差でヒカルカザブエ。アサクサキングスよりも前で折り合いをつけ、直線は完全にマッチレース。一旦は前に出る場面も見られましたが、最後はG1ホースの地力に屈した格好。3000mは初めてでしたが道中緩い流れでレースが展開された方が追走も楽な分、長距離はやはり向きます。キャリアも浅くノビしろは充分。本番に出走してくるようならば怖い一頭です。3着ナムラクレセント。道中行きたがる同馬を小牧騎手が懸命になだめながら後方を追走。久々に手綱を取った小牧太騎手がやや手探りな雰囲気での騎乗でしたが、このコンビで2連勝をあげてきた時と同様に、直線は末脚を伸ばして見せました。掛かる面がなければもっと際どい勝負になっていたはずで、年齢からもまだまだ上昇する余地はあります。とにかく堅実一途で大崩れがありません。
スクリーンヒーローオウケンブルースリはそれぞれ4、7着。ともに鞍上は馬場を敗因に挙げましたが、休み明けの不利も多分に影響したものと見ます。久々で5着好走のデルタブルースはここを叩かれて上昇するようだと本番では怖い一頭になります。