チャンピオンホース

ドバイのことを取り上げるのが順番としては先なのでしょうが後に回させていただきます。名ステイヤーメジロマックーインの死亡について。
ステイヤーとの枕詞が定着した形容詞となっているマックイーンですが、時代を彩った彼の強さは言うまでもなく長距離に限定されたものではありません。管理した池江泰調教師は「もし仮にマイルのG1に出走したとしても勝てる」と公然と語りその能力をひけらかしてみせました。マックイーンが凄まじいのはそれらの過大な誇張とも呼べる論述全てを本当に実現させてしまうかもしれない能力を秘め各レースで勝ちっぷりを示していたことです。2000mの産経大阪杯を5馬身差のレコード勝ち、そして2400mの京都大章典(93年)でも2分22秒7の驚異的なレコード勝ちを収めました。テンよし中よし終いよしの競走馬の理想系とも呼べる自在性はたとえマイルの忙しい距離になろうとも影を潜めるとは到底思えず、も万能な距離適性を有した同馬が時の最強馬であったことは疑いようがありません。ニッポーテイオーが比較的短い距離を中心に活躍したことを考えれば、シンボリルドルフ以来久方ぶりに出現した世代を超えるチャンピオンホースと呼んで差し障りありません。
思えばディープインパクトと同じ池江泰調教師と武豊騎手のホットライン。武豊騎手は逝去に伴うコメントをまだ発表していません。その心境の程やいかに。