英2000ギニーにみた代理戦争

今年の英2000ギニーを3戦3勝の無敗で制覇したフットステップスインザサンドが引退し、種牡馬入りすることが同馬を所有するクールモアグループより発表されました。今後はアイルランドに留まらず、豪州のクールモアスタッドか、あるいは米国で種牡馬入りするプランが検討されているそうですが、いずれにせよ、将来が有望視されていたG1馬の早期リタイアには少々悔いが残りますね。


フットステップスインザサンドが勝った英2000ギニーで、個人的に目を引いた部分がありました。
クールモア、A・オブライエン調教師率いるジャイアンツコーズウェイ産駒のフットステップインザサンドと、ゴドルフィン、S・スルール調教師率いるドバイミレニアム産駒ドバウィとの対戦。両陣営とも、このレースに送り出す競走馬の父を現役時代に管理していた関係もあり、この対戦をいわゆる父からその仔へ時代を超えて受け継がれた代理戦争的な意味合いを感じて見ていました。
結果はフットステップスインザサンドの勝利。ドバウィの伸び脚が案外(外に寄れたことも関係)だったこともあり、名勝負というには少々印象が薄い感は否めませんが、現役時代に両馬の父同士が最後まで実現させることのなかった直接対決をこの日見れたような気がして、変な感動でなにやら不思議な気分でしたねw


海外では現役時代に大レースで活躍した馬が種牡馬として成功するなんて、挙げればいとまがないほどにその例が存在しますが、ちょっと前の日本では競走馬が現役時代の成績ほど種牡馬として成功しない方が当たり前だったので、代理戦争なんて誇張したような表現を用いられても、ファンの間ではほとんど馴染みのない感覚かもしれませんよね。
しかし近年顕著な国産種牡馬の目覚しい活躍が、いずれ後天的にそういった感覚をファンに促してくれるかもしれません。有馬記念グラスワンダー産駒vsスペシャルウィーク産駒、テイエムオペラオー産駒vsナリタトップロード産駒なんて対決なんて、考えるだけでもワクワクしませんか?こういうのも競馬人気復活の要素に含まれないかなぁ。


個人的に1番見てみたいのは凱旋門賞でのエルコンドルパサー産駒vsモンジュー産駒(無理かw)