JRAの秘策

今月の上旬に発表されたデービッドジュニアの導入に続き、ロックオブジブラルタルの導入もこの度JRAから発表されました。ともに欧州の舞台を主戦場とし大レースの数々を手中に収めてきた名馬。とりわけ後者は世界記録となるG1・7連勝の金字塔を打ちたてたスペシャルホース。サンデーサイレンスダンシングブレーヴそしてラムタラなど、過去に日本に種牡馬として導入された海外の名馬たちと比べても。その評価・実績はまるで遜色のないものです。


両馬の実績と並んで注目したいのが血統です。ともにヘイルトゥリ−ズン系の血脈を有さない父母で、ヘイルトゥリーズンからなるSS系が無法地帯のように飽和する日本の生産界において、SS系を生かしつつ新しい独自の血脈を繁栄させることが可能となります。SS本体亡き後も続々と後継種牡馬が活躍馬を輩出するこの系統に、来年は真打ちとしてディープインパクトが参列することも決まっております。更に拍車のかかる生産界のSS旋風に、JRAもしたたかな戦略を用意していたということですね。ロージズインメイを導入した何かと疑問符の付きまとうどっかのオーナーにも聞かせてやりたいところです(笑)


少し心配なのは上記種牡馬2頭が、ともに短中距離に適正がある、ということだけでしょうか。