メトロポリタンS

ハイアーゲームの復活。
というよりもようやく鞍上の内田博幸がこの馬を手の内に入れたのと距離適性をなかなか定めることの出来ない厩舎陣営が適鞍を見つけ出したことによるところが要因として大きい気がします。当時のダービーレコードを上回るタイムで快勝した青葉賞の勝利は思えばこの馬に大器を片鱗を覗わせた最高のパフォーマンス。同じ距離、同じコースで水を得た魚のように直線突き抜けた末脚はやはり当時と同じように上がり3ハロン33秒台の強烈な破壊力でした。
3着に敗れたダービー以来のレースとなった3歳秋のオールカマー以降、成績が示すとおり確かにこの馬はスランプに陥っていました。ようやく復活の兆しが見えた有馬記念の6着以降は長距離にダートにと四苦八苦のレース選択でこの馬の大器たる能力を引き出せないまま時ばかりが過ぎ去りましたが、今回の快勝劇でようやく今後目指すべき路線が確立されそうな気配です(スローで後ろ過ぎたり引っ掛かったりと運もなかった)。
思えば3着だったダービーの走破時計は2分23秒8。ダービーで2分23秒台で走ったのはこの馬を含めキングカメハメハハーツクライ、そしてディープインパクトの4頭だけ。いずれも錚々たる顔ぶれです。素質を生かせる舞台さえ整えば、すぐさまG1を制しても何ら不思議ありません。