敗れた馬たち

2着ハーツクライ横山典弘らしい後方一騎で末脚を伸ばし、最後の最後まで勝ち馬を追い詰めました。それにしても横山典弘は流石です。コース取りと先頭を行く馬との間隔の取り方がため息が出るほどに絶妙。これで負けたら仕方がないとあきらめがつくぐらい完璧な騎乗だったんじゃないですか。4コーナー出口で他馬と接触したことは誤算だったでしょうけど。やっぱ横山典弘の騎乗は大好きですw
3着ゼンノロブロイはもう少しいいところがあってもよかったんじゃないかなぁと思います。直線ジリジリとしか伸びなかったのは4コーナーでリズムを崩したせいですかね?これで藤沢和雄調教師の海外遠征への意欲が失われなければいいんですけど。
4着リンカーンは対タップの秘策だったんでしょうか。道中はいつもよりも先団につけ、3、4コーナーでは早めの進出。結果的には相手を間違えましたね。
5着サンライズペガサスは道中勝ち馬と同じような位置につけましたが、バテて下がってきた馬を捌ききれずにずるずると後退。慢性的な脚部不安に見舞われているが故に、今後そう何度もチャンスに恵まれるわけではありませんので、こういう不利を被ったことによって力が出し切れなくなってしまうだなんて本当に残念です。最後の末脚が素晴らしかっただけにより一層悔やまれます。松永幹夫騎手はこういう不利を受けることが多いです。脚の残っている馬とバテた馬の手応えの見極めは1流騎手として必要不可欠なスキルです。このスキルを備えているからこそ道中馬群に包まれてもコンスタントに抜け出して来られるものです。ちょっと最近の松永騎手にはそういう部分を見ることが出来ません。
タップダンスシチーは身体能力に劣る分、「気力」の充実が好走のポイントとなります。今日はそんな特徴を持つ馬の弱点をモロに露呈してしまった印象ですね。今後は再び休養に入ることになると思いますが、ゆっくりと「気力」を養って秋のターフに戻ってきて欲しいものです。