函館2歳S

勝ったのはステラリード。中間のマスコミ報道ではそれほど注目を集めず、キョウエイアシュラ辺りが一番人気になるのかと思いきや、ファンの見る目は確か。見事その支持に応えて世代最初の重賞勝ち馬となりました。初戦はあまりゲートの出が良く見えず、今回最内1番枠での出走に不安を感じさせましたが、岩田騎手が見事にスタートを決めて見せ、中団やや前でインのポケットに入れるような位置取り。バテた馬と脚色の残っている馬との間隙を突くこの鞍上の必勝パターンで抜け出しました。父スペシャルウィークの産駒らしく豪快に四肢を伸ばすフットワークは、距離が伸びて更に良化する可能性を感じさせます。今後が楽しみ。
2着に2番人気のキョウエイアシュラ。勝ち馬同様スタートに不安を持つ馬でしたが、大外枠を引き当てたことによりゲート最後入れの特権を獲得。予想された通り見事な好スタートを決めて見せましたが、3コーナーでの不利があまりにも痛く、必要以上に大外を振り回される結果を生みました。最後はアタマの差だけしかなかったことからも、スムーズであれば勝利も有り得た悔いの残る内容。確かな能力は見せました。今後は朝日杯FSから逆算したローテーションが組まれる模様で、順調に成長を遂げることさえ出来れば気の早い話ですが期待が持てるでしょう。
3着にソムニア。初戦勝ちの内容こそ良かったものの時計平凡で今回、中穴程度の支持に甘んじはしましたが、結果から見ればやはり秘めた能力は非凡なものがありました。2着馬と同じく大外を周って最後に脚を伸ばし、勝ち馬とは0.2差だけ。上がり3ハロンはメンバー中2位タイのタイムを計時しており、距離が伸びて更にこの末脚が活きてきそうな気配。血統的にも将来楽しみ。
他人気馬をピックアップ。ノーワンエルスは大きく出遅れ。マルカシェンクの一族でそのマルカシェンクも同日関屋記念で大出遅れという、何やら浅からぬ縁を感じさせる皮肉な内容。後方から6着に押し上げたことを評価すべきでしょう。チェリーソウマは今日も先手を奪いスピードをフルに活かす競馬で7着。能力を出し切っており現状これが精一杯ということなのでしょう。3番人気に推されたロジディオンは10着。センスを感じさせる馬ですが今回は非力さが目立った印象でした。一本芯が入ってくれば将来性のある馬で楽しみです。